ひとつの命が語りかける

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 西郷武屋敷跡。たまたま訪れたのだが、この場所は知らなかった。下野の後、"武村の吉"として過ごした場所。旧西鹿児島駅(と、どうしても書いてしまう)から、そう遠くない場所にある。今は全くの公園だが、当時の井戸が残っている。うーん、同じ空気を吸った気分で、楽しいでごわす。桜咲く季節、いつものように男は背中で語る。

 この地に生まれたものとしては、西郷は特別な存在である。小学生の低学年でせごどんの伝記が配られて読んだ覚えがある。大人になっていいもわるいも知るが、特別なんでいいもわるいもない。もう私も"武村の吉"と同じくらい歳である、当然まだ遠い存在だ。

 西南戦争の銃痕があるという木の下。どこにあるのか探してみたがわからなかった。小さい若葉が芽生ている、あの頃この木は何を見ていたのだろう。ひとつの命が語りかける、ボクの命はその頃から何代継いだのだろう、時空がグルっ回る。

 さて、仙巌園に行き桜島を眺める。ここも小学生以来だ。だから、ボクにとっては磯庭園である。天気もよかったのもあるが、この場所から見る桜島が一番美しいと思う。この日も3回ぐらい爆発していた。燃える想いをこの山になぞらえる、命が合一する、これが生きてる感じ。