ランド・オブ・プレンティ

 映画を言葉にするのはとてもはばかれるのだが、本DVDではヴィム・ヴェンダース自身のインタビューも収録されていて、彼自身が雄弁に語っているので、謎解きする必要もない。要はそういうことだ。ただ、終盤展開をまくるような感じがしたんだが、そこは予算のせい?なのかな。ポールとラナの壁はかなり高いと思うんだけど、そこを超えるのはやはり「愛」なんだろうね。その「愛」って、こんな血のつながりが自然に醸し出す不思議なものなんだけどね。まあ、最近はそこもあやしい状況なのが現実なんだけど。

 多分、ポスト・ロックな感覚を持っている人はヴィム・ヴェンダースの映画が好きだろうな。クールな選曲と素晴らしいカットの連続だもの。僕も好きだ、ただ最近はもっと明るいほうがいいけど。見ている時間は無駄な時間ではなく、人生の長くもあり短くもある時間なんだけど、満足いくものでありました。

 ラナを演じている女性、なんかいい感じ。こういうクールな感じを演じる日本人はあまりいないな。なんでなんだろ。