トリッパーズ・ハイ、スパーズ・ハイ

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 島原散策中、歩くことがかなりきつくなり暫し考え、多くの見所がある長崎方面を次回とし、とりあえず帰ることにした。しかし、だ、有明フェリーで風に吹かれて、気の向くままの旅の勢いでまだ行ったことがない大分方面に行く気になった。バスに乗る、頭の中で"パリ、テキサス"の音楽が鳴っている、そうさ、状況は違うけど彷徨う感じは似てるわなあ。もう彷徨わずには入られない、麻薬のようなものかもしれない。

 別府、湯の町。何の下調べもしていない、こういう時は大抵失敗するのだが今回は「旅疲れを癒す」と目的がはっきり。地獄めぐりもひとつめの海地獄で満足(これだけで随分驚いたのだけれども)、足湯で小休止してゆっくり浸かれる場所を探す。鉄輪から近く少し奥の柴石温泉に決めた。内湯、露天、蒸し湯、最近のスパ施設に比べれば地味ではあるが山の中で静か、人もそう多くなくバッチリ。特に蒸し湯、竹が敷かれた古い建物で壊れそうな扉、そして熱い、そして山からの風。一糸まとわぬ男が快感で気が抜けそうになる。リタイヤされた年配の方の話に付き合い長風呂、でも興味深い話、そう歴史に学ぶべしとの感覚が近かった。

 別府の街に戻り、お薦めの竹瓦温泉、名前は知らなかったけどこういう施設があることは記憶にあった。建物だけでも見とれてしまう、中はもっと魅力的、大満足で本日無料。花街の一角でそちらにも気を惹かれるが、まあここはストイックに古い町並みを流離うのであった。

 これだけの温泉があり、まだまだ序の口ではあろうが、ここで一先ず旅のしめ。この旅の最初の段階で旨い魚を食べ過ぎたので、天草、島原、別府と魚の特産をほとんど食べなかったのが心残りか。まあ、そのうちリピートするでしょうけどね。