夢というのはままならぬ

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 ここ3ヶ月ほどかなり忙しい日々を過ごしている。今月に入って、夢で仕事をするようになった、ロマンではない現実だ、朝起きてびっくりする。何か気分転換をする必要があると考えた末、海を見に行くことにした。

 虹ノ松原。20年ぶりなのでかすかな記憶、でも全く違う、いい加減なものだ。でも、その時もそうだった、これだけは覚えている、電車でここに来る人はいない。それがどうだというわけではないが、いつも思うことは「俺はホントに馬鹿じゃなかろうか」と思う。

 国道沿いを歩く、勿論歩いている人はいない。よほど目立つのか車が避けてくれる、不審だろうし。しかし、壮観である、これは歩いたほうが絶対いいと思う。大量の松、その不可思議なフォルムに包まれているとこちらの感性もグニャリと曲がり錯乱してくる。

 砂浜に抜ける道なく、かすかな人の行き来を感じたところから入る、開ける視界、これが海だ。誰もいない海、真昼でロマンテックではないが、この独り占め感覚は格別である。波の音を聞きながら、波うち際、ダート重、唐津方面へ無心に歩く、ただ無心に。振り返れば半分くらい、随分と歩いたものだ。優美な弧を眺めて一息つく。目的のないものと目的があるもの、共存しててもなんの問題もない、それはいいことではないか。

 とりあえずやりたいことはやった、城が見えるから行ってみよう、と唐津城に向かう。ほんとついでだったが、これはなかなかいい場所であった。左右広がるこの光景はステキである。自分が知らなかっただけなのかもしれないが、唐津はいい観光地だ。春が一番いいのかもしれない、まあ、そういう時には行かないんだけど、この性分は直らない。

 唐津市街を散歩、虹ノ松原駅から歩き続けて、さすがに疲れたのでバスに乗り寝て帰ることにした。何かの拍子で目が覚めて、窓に広がる光景を撮影。これを見て、もう少し余裕を持って来ることに決めた。ただ、いつ来ることやら。天神に戻り酒を呑む、更に呑む、また呑む、そしていつの間にやらこんな場所にいる。そして、また呑む。一日、とにかく無駄なことをした、これが仕事疲れの気分転換だったのか、何とも厄介な。早く起き、長い時間電車に乗り、砂浜を歩き、酔いどれて、その顛末は語るまい。夢というのはままならぬものである。