先方の固執も我が国の固執も

 鯨を食べるのは我が国の文化だし、捕鯨は特に北九州沿岸でも行われており、歴史的な面もある。鯨と共に生きた玄海漁民の話を読めばロマンも感じる。ただ、それと遠い海での捕鯨は少し違う気がする。

 最近は、鯨を食べる機会もほとんどないので、先方の固執も我が国の固執も今ひとつピンとこない。むしろ、このクールな記事の指摘のように、"ナショナリズムのはけ口と化している"という感じもある。こんな劇場の裏で、シメシメと悪い奴らが得をしているのかもしれない。騒ぎが大きくなればなるほど、そんな気がする。そうやって目をそらさせるのはいつものことだ。