東大の「産業総論」で露呈 日本人の知力崩壊が始まった

 そういうプロセスを経て、情報に強い優秀な人材はいまどんどん外資系企業に引き抜かれつつある。今年、東大の情報系のいちばん優秀な人材が集まっている情報科学科の修士課程卒業生のトップグループはドサッとまとめてグーグルに抜かれてしまったという。

(nikkei BP net)http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070316_rotei/

 ジェイク・ギレンホールが"October Sky"や"The Day After Tomorrow"で演じた高校生がコンテストで優勝して大学から奨学されるシーンがありましたけど、米国ってそんな感じなんですね、企業でも。

 ただ、「要するにアルゴリズムの記述」だけでもないですけど、ね。個人的には、アルゴリズム的なプログラムとプロシージャ的なプログラム、双方があると思う。だから、数学的な思考は前者であり、社会学的?な思考が後者である。勿論プロシージャも数学的なエレガントさが必要かとも思うが、それよりも明確なこと、開発及びその後のメインテナンスにおいて明確なことが重要だ、と思う。

 科学技術の創造性で欧米に遅れをとり、それをよりよく模倣することで発展した明治後の日本同様なことが、IT技術でもあるのかもしれない。ただ、坂村氏の"どこでもコンピュータ"はコンピュータ技術の社会性を最初から意識しており、欧米の創造性にも劣らず、日本の特性によるIT技術の社会化に貢献できるのではないか、とも思う。話が飛躍するみたいだけど、オシムの「日本代表を日本化する」というコンセプトは、フットボールだけではないような気がする。我々は「何が得意なのか」を知る、という意味で。

 まあ、学力の問題は別ですがね、それを言いたいが為の話の持って行き方になんだかなあ、と思いました。